無排卵月経での妊活体験談

突然の不妊治療

私は当時スーパーの衣料品売り場で働いていて、昼から夜までのシフトで1日8時間は立ちっぱなしの仕事でした。

シフトが昼からという事で朝ものんびり10時頃に起きて夜は日付が変わった2時頃と規則正しい生活とは縁遠い生活リズムでした。

そして体型も肥満気味に加えてタバコを吸うという決して健康的とは言えませんでした。

結婚後もタバコは続けていましたし、シフトも役職に就いていた事もあり時間をずらすことなくそのままでした。


そんな時、仕事中に腰を痛めてしまい整形外科でレントゲン検査を受けました。

このレントゲン検査が不妊治療のきっかけでした。


子宮の中に影があると医師から告げられ、妊娠を希望するのなら早めに産婦人科を受診するべきと言われた時は頭の中が真っ白になりました。

その日の内に産婦人科で診察を受けましたが、子宮の中にある影が「チョコレート嚢腫」という事のみが判明。

特に治療をする訳でもなく、産婦人科医からは「チョコレート嚢腫」についての説明もありませんでした。


この産婦人科ではタイミング法のみで、不妊検査は一つも行われませんでした。

つまり、自然妊娠しか診察してもらえない産婦人科だったのです。

私の子宮の状態に愕然

最初に診察した病院とは違う病院で改めて妊活を始めたのですが、

医師から私の年齢と子宮内膜症の発症、そしてチョコレート嚢腫を抱えている現状を考えると、

早い内に専門医の元で治療をする事が最善だとアドバイスを受けました。

年齢を考えると残された時間はあまり長くない事は夫婦で理解していたので、総合病院への転院を即決しました。



夫婦で不妊検査

3カ月後、私は子宮頚部細胞診と1カ月かけて私は15項目、夫は3項目の不妊検査を受けました。

そして一か月後に医師からお互いの状況とそれを踏まえた治療方針を聞けました。


この検査の中で一番重要な検査が抗ミュラー管ホルモン(AMH)です。

これは卵巣内にあるおよその卵胞数が分かり、卵巣の予備能力を血液検査で調べます。

女性は産まれた時から卵の数は決まっていて、年齢と共に卵の数は減少しています。

ただ、卵の数が少ないからと言って妊娠しにくいかというとそうではなく、卵の数よりも卵の質で妊娠率というのは変わるのだそうです。



AMHが理想値の7分の1

私は黄体期にAMH4.8という結果が出ました。

医師からは少し低いと言われましたが、どれ程低いのか説明がなかったのでネットで調べてみたところ、

32歳以上でAMHは15.7〜28.6が満足なレベル、28.6以上が理想的な数値なので、

どれ程低いか具体的に言わなかった理由が分かりました。


更に卵胞期に検査した卵胞刺激ホルモンFSH値9.0も基準を満たしていないとアンダーラインが引かれていました。

FSH値の卵胞期の基準値も知りたくて調べたところ、3.01〜14.72が基準値でしたので、こちらもやはり低めでした。

黄体ホルモンを形成する値LH値も合わせて調べたところ、基準値1.76〜10.24に対して私の数値は3.6とこちらも低いのでした。

全てのホルモン値が基準値を下回っている事にショックは隠せませんが体外受精のセミナーでは、

基準値よりかなり低くても私の数値では4回の体外受精で妊娠可能という

研究結果を教えてもらい希望の光が見えた気がしました。



無排卵月経が判明

そして、排卵確認検査で判明したのは私が「無排卵月経」だった事です。

医師から月経は周期的に来ているか?痛みは酷くないかを聞かれましたが、


月経が乱れた事は殆どないだけでなく生理痛も少し腰が重いと感じる程度でしかありません。

なので、自分が無排卵月経だなんて欠片も思ったことがありませんでした。

私の場合は左側の卵巣からほとんど排卵していなかったのです。

更に、卵管造影検査で卵管が詰まっている事も判明し詳しく検査をする為に子宮鏡検査を受けました。

すると、卵管に1cm大のポリープが出来ていました。



自然妊娠は絶望的で人工授精も期待できない

そして、医師から決定打を告げられました。

「自然妊娠出来る可能性は極めて低く、人工授精も年齢的に成果を期待できません。体外受精もしくは顕微授精が一番最善の治療です」

現実を受け入れる努力と環境を変える勇気

やっぱり無排卵月経なんだなと実感したのは、採卵に向けての治療中の事です。

採卵可能な卵子の数を超音波検査で確認するのですが、いつも多くて3個でした。

同じ時期に採卵する人がいると、内診室のカーテンの奥から同じ様に卵子の数を数える声が聞こえます。


「右に14個、左10個」


同じ投薬治療なのにどうして、私はこんなにも数が少ないんだろうとショックを受けていました。


採卵の数を増やして質より量で妊娠の確率を上げたくて主治医に相談をしました。

高額の治療費をこれ以上払い続ける事が困難になってきていたので、治療費を貯めてから出直すか、いっそ治療を辞めるかの瀬戸際でした。

すると、これまでの治療データーを見て驚きの言葉を言いました。


「薬を使っても思うような効果が得られないので自然周期の治療方針に変えてみませんか?」


自然周期という事は、薬を一切飲まず採卵をするという事です。

自然周期にしたら1個も採れないのではないかと不安でいっぱいの私に医師は続けて


「薬が効いていない状態で3個なら、薬を飲まなくても必ず採卵は出来ますよ」


自然周期に変更して1回目はやはり残念な結果になりました。

ですが、次の採卵後に職場を退職し身体を休ませてから胚盤胞の移植手術を受けました。

今までは胚盤胞を移植した翌日は普通に働いていたので、下腹部に痛みを感じる事も多々ありました。

ですが、今回は違います。

移植後も判定日まで穏やかに身体を休ませながら過ごしていたのも良かったのか無事に妊娠判定を貰う事が出来たのです。

やっとの思いで妊娠へ

不妊治療4年間で採卵回数は7回、移植手術5回、人工授精3回を経て念願の我が子を授かれました。